部下を育てる「ものの言い方」  =自らの「伝え方」を振り返る=

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 最近、いろいろと考えさせられる本に出会いました。

 井上健一郎さんの書かれた「部下を育てる『ものの言い方』」(集英社)という本です。

 「はじめに」から、一部抜き書きさせていただきます。

 

・・・職場の上司と部下。 たったひとつのすれ違いからその後の関係に大きな溝ができてしまう。 何でそんなことが起こるのでしょうか。

 その一番の原因は、「ものの言い方」ではないでしょうか。 抽象的で曖昧な言い方、感情がわかりにくい言い方、根拠がよくわからない言い方、目的がはっきりしない言い方、 そういう「ものの言い方」が、聞き手の解釈に幅を生んでしまうのです。・・・・

 本人の意図とはまったく異なった解釈をされる、このような状況は至るところで今起こっているのです。

 部下指導にあたっている上司の方の発言に、「いつもいっているんですけどね」とか「いくら言ってもわからないんです」というのがすごく多いのは、その表れではないかと私は思っています。

 本当の原因は、「上司の言いたいことがちゃんと理解されて伝わっていない」ということだと思っています。お互いの気持ちのすれ違いが起こっていると思います。

 ・・・もうひとつうまく伝わらない理由・・・は、部下の心理状態です。 ・・・上司が部下に期待していること、それは、「言ったことはちゃんとやってほしい」「もっと自分で考えて、言われなくても動いてほしい」「先頭に立って周りを引っ張ってほしい」というようなことです。

 ・・・反対に、部下のほうはどんな気持ちでいるでしょう? それは、「自分の存在価値を認めてもらいたい」「さすが!と思えるような、適切なアドバイスをしてほしい」ということです。

 ・・・両者の間にギャップがあることがわかります。

 ・・・上司は部下の期待をよく理解した発言をする必要がありそうです。 部下の期待を一斉無視した「言い方」では、部下の気持ちを前向きにすることはできません。

 部下の気持ちを前向きにするためにも、「ものの言い方」は重要なポイントなのです。

 上司が部下のためを思って言っていることが、部下にとっては、とても耐えられないことであったり、上司の言いたいことが正確に伝わっていなかったりしたら、向き合うどころか、お互いにそっぽを向いているのと同じになります。

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 本全体を通して、難しい用語はほとんど使われていません。 もちろん、モチベーション論、リーダーシップ論、コーチングの考え方などもしっかりと踏まえておられると思います。 そのうえで、著者なりの「ものの言い方」で、「ものの言い方」を説かれておられるのでしょう。

 日常、私が使ってしまいがちな「ものの言い方」一つひとつについて、部下の受けとめ方、「こう言った方がいい」という事例をあげて、説明してくれています。 

 「その通りだな~!」「直していかないきゃ!!」と、振り返らせてくれました。

 ここ1か月ほどの間に開催した「モチベーション」「リーダーシップ」「人材育成」に関連したセミナーで、この本を紹介しながら、受講者と一緒に「ものの言い方」を考えました。 そして、多くの受講者が共感してくれました。

 部下との関係をよりよくしたい方、自分の「ものの言い方」に問題があるかもしれないと感じられている方には、役に立つ本です。 

  いわゆるハウツー本とは違い、読者の心と頭の深いところに、新鮮な刺激を与えてくれる本だと思います。

 

 

 

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