2015年5月アーカイブ

部下を育てるものの言い方.jpg

 最近、いろいろと考えさせられる本に出会いました。

 井上健一郎さんの書かれた「部下を育てる『ものの言い方』」(集英社)という本です。

 「はじめに」から、一部抜き書きさせていただきます。

 

・・・職場の上司と部下。 たったひとつのすれ違いからその後の関係に大きな溝ができてしまう。 何でそんなことが起こるのでしょうか。

 その一番の原因は、「ものの言い方」ではないでしょうか。 抽象的で曖昧な言い方、感情がわかりにくい言い方、根拠がよくわからない言い方、目的がはっきりしない言い方、 そういう「ものの言い方」が、聞き手の解釈に幅を生んでしまうのです。・・・・

 本人の意図とはまったく異なった解釈をされる、このような状況は至るところで今起こっているのです。

 部下指導にあたっている上司の方の発言に、「いつもいっているんですけどね」とか「いくら言ってもわからないんです」というのがすごく多いのは、その表れではないかと私は思っています。

 本当の原因は、「上司の言いたいことがちゃんと理解されて伝わっていない」ということだと思っています。お互いの気持ちのすれ違いが起こっていると思います。

 ・・・もうひとつうまく伝わらない理由・・・は、部下の心理状態です。 ・・・上司が部下に期待していること、それは、「言ったことはちゃんとやってほしい」「もっと自分で考えて、言われなくても動いてほしい」「先頭に立って周りを引っ張ってほしい」というようなことです。

 ・・・反対に、部下のほうはどんな気持ちでいるでしょう? それは、「自分の存在価値を認めてもらいたい」「さすが!と思えるような、適切なアドバイスをしてほしい」ということです。

 ・・・両者の間にギャップがあることがわかります。

 ・・・上司は部下の期待をよく理解した発言をする必要がありそうです。 部下の期待を一斉無視した「言い方」では、部下の気持ちを前向きにすることはできません。

 部下の気持ちを前向きにするためにも、「ものの言い方」は重要なポイントなのです。

 上司が部下のためを思って言っていることが、部下にとっては、とても耐えられないことであったり、上司の言いたいことが正確に伝わっていなかったりしたら、向き合うどころか、お互いにそっぽを向いているのと同じになります。

部下を育てるものの言い方③.png

 本全体を通して、難しい用語はほとんど使われていません。 もちろん、モチベーション論、リーダーシップ論、コーチングの考え方などもしっかりと踏まえておられると思います。 そのうえで、著者なりの「ものの言い方」で、「ものの言い方」を説かれておられるのでしょう。

 日常、私が使ってしまいがちな「ものの言い方」一つひとつについて、部下の受けとめ方、「こう言った方がいい」という事例をあげて、説明してくれています。 

 「その通りだな~!」「直していかないきゃ!!」と、振り返らせてくれました。

 ここ1か月ほどの間に開催した「モチベーション」「リーダーシップ」「人材育成」に関連したセミナーで、この本を紹介しながら、受講者と一緒に「ものの言い方」を考えました。 そして、多くの受講者が共感してくれました。

 部下との関係をよりよくしたい方、自分の「ものの言い方」に問題があるかもしれないと感じられている方には、役に立つ本です。 

  いわゆるハウツー本とは違い、読者の心と頭の深いところに、新鮮な刺激を与えてくれる本だと思います。

 

 

 

『会計』の基礎的なことが書かれた、たいへん読みやすい本に出会うことができました。

『実学入門 経営がみえる会計 目指せ! キャッシュフロー経営』(田中靖浩 著 日本経済新聞社 発行)です。

企業の経営改善・現場改善の支援をおこなうとき、まず、経営数字を分析し、現場の実態を踏まえて、経営課題を提起し、支援をスタートします。 また、セミナーで現場の管理・監督者を対象に、原価計算法を説明したり、経営分析手法について講義することもあります。

私のコンサルティングの仕事のレベルアップとクライアント・セミナー受講者の自己啓発に活用できる本を常に探しています。 最近は、会計・経理の基礎知識をもたない、そして経営数字に馴染んでいない中小企業経営者が読みたくなるような、財務諸表、原価計算、財務分析関係の本を探してきました。それに、昨日出会いました。それが、上に記した田中靖浩さんの書かれた本です。

全部で231頁ですが、一挙に読み切りました。 「数式」が出てくるのは、ほんの数ページ少しだけ。 説明の論理もシンプル。 一つの文章の長さはほとんどが1行または2行。 経営者に知っておいて欲しい項目は、きちんと入っている。 大変だったと思うのですが、よく絞り込まれています。

中小企業の経営者にお薦めできる本、これから経営にたずさわる経営者予備軍(会社の幹部層)の方に読んでもらいたい本です。

私の読んだのは、この本の改訂版(第2版) 2004年版でした。 ITバブル崩壊後、経済が立ち直りつつあるときに発行されています。  その時期の雰囲気について、

「・・・でも、やっとのことでその重い空気にも変化の兆しがみえはじめたようです!

2004年3月の決算発表では、待ちに待った①増収増益の会社が数多く登場してきました。

さあ、これから数年は、②減収増益から①増収増益への転換がニッポン最大のテーマになりそうです」

と書かれているのですが、著者が今(最近を)どのように認識しているのか興味があり、第4版(2013年2月発行)を注文しました。 

経営がみえる会計.png

 

中古本で買った本の最新刊を買うのは珍しい(3回目)です。

第4版を読んで、気づきがあれば、このコーナーにまた書きます。

第2版の目次(大項目)を参考までに記載しておきます。

  1.増収増益、そして目指すは元気増      

  2.企業を映し出す鏡

  3.「投資とリターン」という基本に帰ろう

  4.「投資とリターン」を映す決算書

  5.投資するカネをいかに集めるか

  6.カネを生む投資をしているか

  7.会社の実力をはかる

  8.キャッシュフロー経営への出発

  9.儲ける仕組みをどうやってつくるか

  10.これからの経営に必要なこと

 

 

コンサルタントの仕事を初めてからはや8年。 研修風景.png

その間、企業の改善支援と並行して、社員教育に取り組む研修機関や各地の商工会議所が開催するセミナー、会社・工場での研修会の場で、「ものづくり企業の管理監督者」に「知っておいてほしい」、「理解してほしい」、「身につけてほしい」、さらに「実践してほしい」ことについて講義し、また、受講者の皆さんに研究していただきました。 

講義を効果的に進めるためには、教科書を編集しなければなりません。 そして、受講者の役に立つ教科書を編集するには、これまでの経験から生まれてきた"持論"だけでなく、先人たちが積み重ねてきた知識や理論を復習したり、新たに勉強することが必要になります。

 

セミナー風景.png

この活動の中で、私自身が気づいたことがたくさんあります。 それは、分析法・改善手法そのものということもありますし、企業の経営管理はどうあるべきなのか、また、教えるということはどういうことなのか 等々  いろいろなことです。

そろそろ、そういった "気づき" を書いてもいいかなと考えて、このコーナーを立ち上げることにしました。

このブログをのぞきに来てくれた方に、ほんの少しでもお役にたてればと願っています。

 

 

 

第1回目、今回は『組織の3要素』です。

4月にポリテク兵庫で開催した2日間のセミナー 『仕事と人を動かす現場監督者の育成』 のテキストに盛り込みました。

まず、『組織論』(桑田耕太郎・田尾雅夫 著/㈱有斐閣 発行/1998年)から引用します。

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経営者の役割

組織における経営者、管理者の役割とは、協働体系が適切に機能するように、絶えず組織を維持することにある。一定期間以上存在する組織は、絶えず繰り返される組織の努力によって維持されなければならないからである。

組織は、

(1) 互いに意見を伝達できる人間がおり

(2) それらの人々は行為を貢献しようとする意欲をもって

(3) 共通目的の達成を目指すときに

成立する。

読者は、前述の「岩を動かす状況」が、これらの条件を満たしていることを容易に理解できるだろう。すなわち組織成立にあたり必要にして十分な条件、「組織の三要素」とは、

(1) 伝達(コミュニケーション)

(2) 貢献意欲

(3) 共通目的

である。

結局、組織の形成は、組織の三要素を、そのときの環境条件に適するよう結合できるかどうかにかかっている。組織の存在はそうして形成された組織体系の均衡を維持しうるか否かに依存する。これこそが、経営者の役割にほかならない。

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組織の3要素.png

このことを説明するために作ったパワーポイントシートが次の3枚。 

3人の人が偶然集まり、一つの目的を果たすために、力を合わせることになる。

 「コミュニケーション、貢献意欲、共通目的が組織となるための条件だよ」ということを言っています。

この事例も、『組織論』(桑田・田尾)から引用しています。

 「3条件がそろわないと組織ではない」と言い切ることに異論もあるようですが、素直に考えて、3条件が大切であることは確かだと思います。

 

組織・モチベーション・リーダーシップのさまざまな議論も、この3要素を基本において眺めると、理解しやすくなります。

 

組織の3要素②.png

組織の3要素③.png

 

 

 

ボズ・スキャッグス メンフィス.jpg

 

ピーター・バラカンさんの『僕の愛するロック名盤240』に導かれて、今までほとんど聞いてこなかった音楽の世界を彷徨しています。 

一枚のCDを聴き、演奏しているプレーヤーのつながりで、別のCDにたどり着く。 そして、さらに別のプレーヤーを知る・・・といった具合に、際限なく、音楽の世界が広がっています。

本当に、もったいないことをしてきたと、つくづく思っています。 もっと早くに、聴いていたら、私の音楽人生はもっと豊かなものになったはずです。

今聞いているのは、ボズ・スキャッグスさんの『Memphis』。 音楽のツリーの太い枝のひとつにたどり着いたようです。 とても気持ちがいい音楽です。

  

 

オールマンブラザースバンド.jpg

 『僕の愛する』の解説から、デュアン・オールマンのことが気になり、名盤として評価の高い『The Allman Brothers at Fillmore East』 を聴き、スライドギターのキュンキュンに心打たれてしまいました。

 

 

 

 

 

 

 

 

デュアン・オールマン アンソロジー.jpg

 そして、デュアン・オールマンの『Anthology 1』。 この中に、ボズ・スキャッグスとの『Loan Me A Dime』 が入っていました。 長い曲ですが、少しも長く感じないんです。 

 

 

 

 

 

 

 

 

僕が愛するロック名盤240.jpg

 

そして、ボズ・スキャッグス。 

ネットで調べると、今も元気に活躍しているとのこと。

どんな音楽をやっているのだろうと、興味津々、『Memphis』 を購入。 今、はまってしまっています。

 

最近、ボーカルの声を少しだけ聞き分けることができるようになってきました。 

また、バンドの雰囲気の差も感じられるようになってきました。

ライ・クーダーのスライドギターのうまさも再認識しています。

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